こんなとき、言葉はとても乱暴だなどと思ってしまう。
せいさく
。
鼻と口が性器でできた婦人
虚ろな両手首を拘束される
クシバシが性器でできた鳥
人間に犯される
瞳は現実を掴み
酷く窪んだ
*
歩く
何かを求めて誰かに答えをせがんできた
がんじがらめの性欲の浮遊霊
遠く
視界をはばかる
内側に粘着質の
集めた羽を光にかざしても
それを伝えることができなかった
今も考え続けるのは
一重の共有
内側に粘着質の
涙
それは温もりでできたナイフだった
耳を塞いでも心臓までとどく
歩く
途方もなく遠い
腕の中の、