氷を割っている
 
ひたすら氷を割っている
 
 
この冷たい左手が
あの場所へ繋がっている、
 
という幻想に自惚れながら。 
 


自分の体温の高さに違和感を覚える
 
喉を通る温かい食べ物が
裏切りのように重くて呑み込めない 
 

 
星がきぃきぃ うるさい
 
月が
沈黙を叫んでいる
 

 
私はなぜここにいるのだろう
私の心臓はなぜまだ動いているのだろう