2009-11-24 rank. 冬の夕方5時の空は 不安な曇りに沈もうとしている どんな建造物も顔を失い 屋上の柵が手招きをしているように見える あそこから飛び降りる速度は きっとこのぐらいだろう と 透明な自殺者を目で追う 自殺する人は死に縋っているのだろうか それとも死に祈っているのだろうか その瞬間は きっと地上にいる私より 生を全うしているに違いない 生に何を祈り 死に何を望む?