wrong
できれば、帰ることを好まずにこのまま・・・眠ることだって、できるはずだ。
歩いても歩いても、天国に行き着かない。
・・・どうやって光を掴むんだ?
忘れちまった。
錆び付いてゆく光景
抜け出すことの出来ない時間
かけがえの無いあの人の、今は居ないこの部屋。
誰もが知らない振りをしている。
誰もが、知っている振りをしている。
知ってるさ。
葬式や棺なんてものはメタファーでできてる。
死にもキャラクターが必要で。
一生に一度きりしか無いのに、誰が知ってるというんだい。
例えば、
たとえば。
君と寝たあの黒いベッドが、それだって構わなかった。
朝が来るのは隠喩で。
絶対に覗けない箱があるから
どうしても開けてみたかった。
ただそれだけさ。
並んだカードは表と裏に。
私は君のさかさまに。
滲んでゆく現実。
その時そこには、確かに時間が “存在した” 。